2011/11/29

コーヒー品質向上、中高年を吸引

グローバル企業でありながら日本だけでしか事業展開を許されない宿命を負う会社がある。矛盾するような話だが、そんな会社は多く存在する。日本マクドナルドホールディングス、P & Gジャパンなどの外資系の日本法人だ。少子高齢で成長の限界を感じ、成長性の高い海外に目を向ける日本企業。一方、日本市場の深堀りを進め鉱脈を見つける外資系。彼らの目には日本はまだジパング(黄金の国)に見える。「消費者の6割がお店に来ていない」。日本1号店から40年を迎えたマクドナルド。業界最大手となった同社の店には年約15億人がやってくるが、原田泳幸会長兼社長にはまだ未開の地が広がっている。同社によると1ヶ月に1度でも店舗に立ち寄る消費者は約4割。残り6割は1度も来てくれないという。6割の中には中高年、外出が難しい人、日ごろ車で移動する人もなどが含まれる。原田氏自身も「おいしくない」と認めていたコーヒーの品質向上に努めて中高年を誘引。日経より。

ほろ苦い目にあったコーヒー加工業者

ニューヨーク市内で今週初め、ヘッジファンド業界の大物を集めた投資家向け会合が開かれた。目玉で登場したのは、「空売り」の達人で知られるデイビッド・アインホーン氏。破綻した米大手証券リーマン・ブラザーズの経営悪化をいち早く見抜き、同社株の空売りで一躍有名になった。今年の標的は過去1年で株価が2・5倍になったコーヒー加工業者「グリーンマウンテン・コーヒー・ロースターズ」。110ページにわたるスライドを使い、強気の投資計画や売上高の計上を巡る不透明な会計処理を攻撃した。「バランスシートも貧弱だし、ビジネスの質にも疑問が残る」。アインホーン氏の発言を受け、同社株は講演した日だけで約10%急落した。日経より。

中国のコーヒー拠点、雲南省

中国でワイン、コーヒーなど欧米の飲料のメーカーが、買収・増産による供給能力の拡大を急いでいる。経済成長に伴い、一般家庭でも食卓で海外の飲料を楽しむ余裕が出てきたためだ。現時点では1人当たりの消費量は世界平均に比べ格段に低く、市場が拡大する余地は大きい。

コーヒー文化も都市部で浸透してきた。コーヒー製造最大手の後谷珈琲(雲南省)は4億6300万元を投じ、雲南省に国内最大のインスタントコーヒー製造ラインを完成させた。年間1万トン以上を生産する。国際コーヒー機関(IOC、本部ロンドン)によると、中国のコーヒー消費量は年率15%で増加。世界平均の2%を大きく上回っている。

ニュージーランドの乳牛最大手のフォンテラは7月、河北省で中国3カ所目の農場に着工した。投資額は2億6千万元。中国での牛乳生産能力は45%増え、年間9千万リットルとなる。日経より。

昔のブログを思い出す。スターバックスのボス、ハワード・シュルツが雲南省に訪れていた。このサイトでも「中国のコーヒー拠点は雲南省」だと。近い将来、中国産のコーヒーを味わう日が来そうです。




港湾に不本意に積み上がるコーヒー豆

コーヒー豆の国内在庫が過去最高水準に積み上がっている。国際相場の上昇を見込んだ焙煎業者や商社が輸入を急ぐ一方、コロンビア産やブラジル産の高級品を中心に消費が鈍ったためだ。国際価格の高値が続くなか、過剰在庫は国内価格の下げ圧力となりそうだ。

高級品であるアラビカ種の国際相場は1ポンド130セント程度だった昨年6月を底に上昇し、5月に306セントと14年ぶりに高値を付けた。

コーヒーの国際相場は5月をピークに下がったが、今も230セント程度と高値圏だ。焙煎業者は「業務用などで値上げを続けざるを得ない」(キーコーヒー)という。だが過剰在庫を抱えた卸業者には安売りの動きも出てきた。コロンビア産の提示価格を夏の高値より5〜10%引き下げる例もある。「業者間の安値競争が値上げの支障にならなければよいが」。焙煎業者にはそんな不安が広がっている。日経より。


家庭用コーヒー事情

今春一斉値上げとなった家庭用コーヒー。全国のスーパーの9月のチラシを調べたところ、掲載されていたレギュラーコーヒーの特売価格は値上げ前よりむしろ下落していたことが分かった。メーカー各社が特売の原資になる販促奨励金を積み増しているためだ。特売の目玉商品のために価格を上げづらいというスーパー側の事情もあり、現状では消費者に値上げの実感は広がっていない。日経より。
コーヒー豆の相場高騰を考慮した値上げが商品に反映されず、また家庭用コーヒー市場が伸び悩む状況です。

米スターバックス、健康志向配慮

コーヒーチェーン最大手の米スターバックスは10日、ジュースメーカーの米エボリューション・フレッシュ社(カリフォルニア州)を3000万ドルで買収したと発表した。同社のノウハウをもとに、ジュース中心の新店舗を来年にも展開する計画。コーヒー以外にも業態を拡大、健康志向の顧客に訴える考えだ。日経より。

米スターバックス、好調

コーヒーチェーン最大手の米スターバックスの7〜9月期決算は純利益が3億5800万ドルとなり、前年同期比で29%の増益になった。2011年9月期通期では32%の増益を確保した。コーヒー豆の価格高騰を受けて実施した値上げが奏功した。

コンビニでスタバを味わう

サントリー食品インターナショナルのチルドカップ飲料「スターバックス ディスカバリーズ ホワイトモカ WITH マロン」。米スターバックス・コーポレーションと共同開発。「スターバックス」の店舗と同じ「エスプレッソ ロースト」のコーヒー豆を使った。エスプレッソにホワイトチョコレートを組み合わせ、マロンの香りも引き立つよう仕上げた。沖縄県を除く全国のコンビニエンスストアで扱う。日経より。

スターバックスと公園

東京都公園協会は都立上野公園に開業するオープンカフェの運営事業者をスターバックスコーヒーなど2社に決定したと発表した。飲み物を提供するカフェと食事を提供するレストランの2カ所をつくる。
スターバックスは飲食提供に加えて、地域大学と連携したアート展の開催などを計画しているという。都は上野動物園や国立西洋美術館などを有する上野公園一帯を東京観光の目玉にしようと、園内や各施設のリューアルをすすめている。噴水広場は、オープンカフェの新設に加えて、東京都美術館への導線の整備や噴水の移動など改修中だ。日経より。

福岡市の大濠公園にスターバックスがあるのを思い出す。 公園も出店エリア。

スターバックスの実験、主婦層へアプローチ

「お客さん一人ひとりとコミュニケーションを図るスタバの強みを高めたい」。スターバックスコーヒージャパンの関根純最高経営責任者は11日、今後の成長戦略についてこう話した。来年、個人が営む喫茶店のような新業態の実験を始める。主婦らが自宅近くで従業員と話をしながらゆったりと滞在できる店を想定している。日経より。


スターバックス、上方修正

スターバックスコーヒージャパンは19日、2012年3月期の単独税引き利益が前期比3・4倍の38億5千万円になりそうだと発表した。従来予想は2・5倍の29億円だった。売上高は4%増の1054億円と、従来予想(1030億円)を上回る見通し。営業利益は14%増の72億円と従来予想を14億円余り上回る見通し。日経より。

2011/11/23

欧州行き航空チケット購入の負担

年末の国際航空券が軒並み安い。特に欧州路線は成田ーロンドン間の最安値が3万2800円になるなど昨年末に比べて2〜4割下がり、1割程度の下落にとどまるアジア路線を下回る逆転現象も起きている。旅行需要はアジア向けは回復しつつあるが、原油高で燃油サーチャージの負担が重い欧州は伸び悩む。航空各社は値下げによる旅行客の掘り起こしに懸命だ。日経より。
金融不安が進行中の欧州にわざわざ「年末」に乗り込むのは、燃油サーチャージという金銭的負担に加え、心理的にもあまり気乗りしないのでは。

「羽田シフト」離陸中

海外に出るために羽田空港を利用する人が増えている。首都圏の中心に立地するアクセスの良さや充実した国内線ネットワークが支持され、アジア地域を中心とした海外旅行や国内線との乗り継ぎが伸びている。羽田に国際定期便が就航して1年が経過。「羽田から海外」の流れは定着しつつあり、旅のスタイルも変え始めている。日経より。

「安・近・短」志向なのに海外行く?

HIS平林社長へのインタビュー。

ー旅行の中身に変化はありますか。
「7、8月は夏休みなので行き先はハワイやグアムなどが中心。ソウルも人気がある。遠くて旅費が高くなる米国や欧州に行くのではなく、『安・近・短』の節約志向という流れは変わらない」日経より。
せっかくの休みだから国内より海外。けど、欧米は遠いし、お金がかかる。手頃で、居心地がいい旅先となるとアジアでしょうか。

羽田空港、やはり便利

羽田空港の新国際線ターミナルが開業して21日でちょうど1年。成田空港よりも都心に近い利便性が受け、アジア方面を中心に利用者が増えている。

鈍化する国際物流

世界景気の減速懸念を背景に国際貨物の荷動きが鈍ってきた。日経より。


シンガポール航空、格安航空会社「スクート」設立

シンガポール航空が100%出資する中長距離格安航空会社「スクート」は、来年半ばに就航し、まず中国とオーストラリア便を開設すると発表。低コスト運営とサービスの絞り込みでシンガポール航空に比べ4割安い料金水準を実現。インドや欧州などに路線を順次拡大する計画。日経より。
またAirNewsTimesによれば、長距離線の格安航空の難しさを指摘。とりあえず、アジアでの交通が今後さらに増加するのは間違いなさそうです。

2011/11/19

エアアジア・ジャパンの就航申請

エアアジア・ジャパンは成田国際空港を拠点とし、2012年8月から札幌(新千歳)、福岡、沖縄(那覇)、同10月からソウル(仁川)、釜山の国内・国際の合計5路線を就航させる。日経より。

スカイマーク初の成田線就航

スカイマークは30日、成田国際空港からの初路線となる「成田ー旭川線」を就航させた。成田発着の新路線を「成田シャトル」と名づけ、低価格を武器に路線網を拡充する。2012年には関西国際空港と台湾を結ぶ国際チャーター便を運航させる方針を明らかにした。スカイマークは同日、札幌(新千歳)線もスタートさせ、成田ー北海道便の一部には980円という超低価格運賃を設定した。国際線は14年をめどに定期線を運航する計画を打ち出している。日経より。

国内航空会社の格安航空線と成田空港の行方

航空料金の格安競争が始まる。航空会社は、スカイマーク、全日空がエアアジアと共同で設立したエアアジア・ジャパン、同じく全日空系のピーチ・アビエーション、日本航空とオーストラリアのカンタスグループ、三菱商事が設立したLCCジェットスター・ジャパン。各社の拠点は成田空港と関西国際空港になるもよう。
国内航空会社が運行するLCC(ロー・コスト・キャリア)の特徴は拠点を成田と関空に置いている点だ。LCCを活用して地方空港を活性化させようという国土交通省の空港政策によるもので、すでに関空が国内初となるLCC専用ターミナルの建設を始めるなど受け入れ体制の整備も始めた。日経より。

ただでさえ都心から遠い成田。格安競争の前に、成田への交通アクセスの利便性と交通費を見直すことが大事だと思う。いくら格安でも「成田に行くのはめんどう」と思われたら敬遠されるはず。「成田は遠い」という評判を覆す交通アクセスをつくる。あるいは、わざわざ成田空港に行きたいと思わせる場所にする。
例えば、ロンドンのヒースロー空港が行っている「ライター・イン・レジデンス」のような試みも空港という場所の魅力を高めると思う。イギリスの作家、トニーパーソンズがヒースロー空港に一週間滞在し、その宿泊中に遭遇した人々や経験をもとにヒースロー空港の短編を書く。そしてこの短編集の出版前に、5000千部が乗客に無料で配布された。このような活動は空港に対して、通常とは異なる印象を抱き、親密な気持ちになる。
この流れで村上龍の「空港にて」を思い出す。「空港にて」は村上龍にとって最高の短編小説らしい。最高の短編が生まれるには空港という場所が必要だったはず。

そして成田は、人から必要とされるオリジナルの空港を目指す。ショッピングや居心地という視点を超えて、文化度の高い空港へ。世界中から空港にまつわる小説を収集し「空港小説図書館」を設置する。さらに「ライター・イン・レジデンス」という文化活動を通してみんなが成田に対して抱いている「不便な成田」という印象を「独自の成田」へ変える。そしてゆくゆくは、「成田空港文学」コーナーというものが街の書店に登場する。そんな成田空港発の活動に期待。


九州観光勢力図、鹿児島の指宿が一歩抜け出す

九州新幹線鹿児島ルートが全線開業し、鹿児島、熊本両県への観光客は急増。「東洋のハワイ」といわれ、新婚旅行のメッカだった鹿児島県の指宿温泉がにぎわいを取り戻している。大分、長崎、宮崎は新幹線の効果は相対的に小さい。日経より。
鹿児島の指宿は、気候は過ごしやすく、温泉もあり、食は充実している。中国や韓国のハワイに行きたいけど、予算的に、スケジュール的に無理な人々に指宿温泉を「近場のハワイ」として売り込んでもおもしろいのでは。特に日本での旅行に日本らしさを求める中国人にとって、温泉、食、お酒、そして火山という日本固有の観光資源とハワイのトロピカルな雰囲気を一緒に楽しめる指宿は需要があるはず。指宿観光のポテンシャルは計り知れない、気がする。

多方面にパワフルな九州経済

九州にスポットライトが当たっている。九州新幹線鹿児島線の開業、アジアへの地理的条件を生かした自動車生産拠点、そして太陽光発電、地熱などの自然エネルギーへの取り組みが人を引きつけ、九州にパワフルな流れを生み出している。またハウステンボスが目指す長崎ー上海航路は、アジア市場からの誘致を目指す九州観光業を象徴している。日経より。アジアとの繋がりを日本で一番享受出来る場所が九州。そしてレジャー施設のハウステンボスが積極的にアジアとの航路開拓を目指す。九州のレジャー産業を考えるうえでも注目です。