2011/12/23

日産、司令塔機能を香港に集約

日産自動車は高級車事業で中国など新興国へのシフトを加速する。来年4月をめどに、日米欧にある「インフィニティ」ブランドの販売・マーケティング部門を香港に集約。日本の自動車メーカーで初めて高級車ブランドの中国生産に乗り出す。富裕層人口は2020年には新興国が主要7カ国を上回るとの予測がある。日産は中国に高級車戦略を立案する司令塔の機能を置き、円高下でも新興国市場の成長を取り込む。

まず、市場動向の調査や販売戦略の立案、広告宣伝を担う販売・マーケティング機能を香港に移す。日米欧の担当者約100人が移動する見通し。商品企画も段階的に香港に移管する方向で検討する。商品づくりや販売戦略に新興国の消費者の好みを反映させる。日経より。

日本の小売りノウハウ、アジアで需要あり

小売り大手が中国や東南アジアで店舗展開する流通業を支援する。J・フロントリテイリングは10月下旬から中国で商業施設の設計を請け負う。高島屋やダイエーは日系企業向けに店舗運営などのコンサルティングを本格的に始める。国内市場の縮小を補うため、各社は中国や東南アジアで店舗網拡充を急いでいる。出店以外でも日本の小売業のノウハウを普及させ、収益力を底上げする狙いだ。

中国では経済成長に伴い商業施設の開設が急ピッチで進んでいる。同社は2006年から現地で百貨店の設計を請け負っているが、「日本の旗艦店と同様な百貨店を設計してほしい」との依頼が相次いでいるという。今期の受注額は前期比2倍の4000万円を見込む。日経より。

ローソン、生鮮コンビニを倍増へ

ローソンの業績が好調だ。デザート類の品ぞろえ強化などで女性など新しい客層の開拓が進んでおり、2012年2月期の営業利益は11%増の615億円と過去最高を見込んでいる。新浪剛史社長は「13年2月期の営業利益は700億円程度に引き上げたい」と、来期についても強気だ。

ー出店はどのように進めますか。「今期は750店舗の新規出店を予定し、来期は出店数をさらに増やす。出店競争は激化しているが、生鮮品を強化した店舗や100円均一商品を扱う『ローソンストア100』など、複数の店舗の形態を立地に合わせ展開。ライバルチェーンとの違いを出す」「なかでも生鮮コンビニは今期中に倍増させ(全体の半分に当たる)5000店舗に増やす。従来の計画から2000店舗、上方修正した。生鮮品を導入した店舗では売上高が前年比5%程度伸びている。早ければ来期にも7000店舗に増やす可能性がある」

ー海外展開がライバルより遅れています。「5年後に経常利益の1割程度を海外で稼ぐのが目標だ。ただ、出店費用が先行するので当面は赤字になる。競争が激しく、早い段階で市場シェアを高めなければならない。中国を中心に事業を拡大する予定で、上海、重慶、大連などで出店を加速する。インドネシアは12月以降に本格出店する。インド展開も複数の企業と話し合い中だ」日経より。