香港取引所の監督当局である証券先物事務監察委員会の新委員長に就任したアシュリー・アルダー氏は、中国国有企業の一連の新規株式公開が一段落したことを受け、今後は一定のリスクを伴う同国の民間企業の上場を積極的に招致する意向を明らかにした。
またアルダー氏の最重要課題の一つに香港取引所が「人民元建て商品で臨界量に達する」のを保証することだと語っている。 日経のフィナンシャル・タイムズの翻訳記事より。
2011/10/29
2011/10/01
人民元への圧力
日経新聞によれば、29日の上海外国為替市場で人民元の対ドルレートが1ドル=6.3983元と基準値から下限となる0.5%まで下落して取引を終えた。終値が基準値から0.5%下落するという出来事は見慣れないらしい。
では、下限リミットとなっている0.5%の下落を記録した背景は何なのか?ウォール・ストリート・ジャーナルの記事によれば、それは中国経済がハードランディングするのではないかという懸念が再浮上した状況で、米ドルという安全逃避への買いのためだと説明している。
またウォール・ストリート・ジャーナルの人民元に関する記事に、河南省鄭州にある人民銀研修機関のワン・ヨン教授が「 状況が許せば、10月から人民元の対ドルでの1日の許容変動幅を基準値の上下約1%とし、2015年以降は同2%前後に拡大しても害はないだろう」と日刊経済紙「Economic Information Daily」に語った。
人民元が政府のコントロールから離れていくのか気になるところです。
では、下限リミットとなっている0.5%の下落を記録した背景は何なのか?ウォール・ストリート・ジャーナルの記事によれば、それは中国経済がハードランディングするのではないかという懸念が再浮上した状況で、米ドルという安全逃避への買いのためだと説明している。
またウォール・ストリート・ジャーナルの人民元に関する記事に、河南省鄭州にある人民銀研修機関のワン・ヨン教授が「 状況が許せば、10月から人民元の対ドルでの1日の許容変動幅を基準値の上下約1%とし、2015年以降は同2%前後に拡大しても害はないだろう」と日刊経済紙「Economic Information Daily」に語った。
人民元が政府のコントロールから離れていくのか気になるところです。
ラベル:
人民元/yuan
2011/01/26
"China Yuan Up Late On Central Parity, Demand From Exporters" from Wall Street Journal
"China's yuan rose against the U.S. dollar late Monday after the central bank set a lower dollar-yuan central parity rate, and as demand for the local currency for export settlement picked up."
ラベル:
貨幣/currency,
人民元/yuan,
米国ドル/US dollar
2011/01/05
2011/01/02
2010/12/26
"China's central bank announced Saturday that it will raise the one-year lending and deposit interest rate for the second time this year, as the government continues its battle against surging prices." from Xinhua
"However, Lian said China only has room for two or three rate hikes, as higher interest rates would increase risks of "hot money" inflows due to a widening interest margin between China and the United States, which is likely to keep rates low."
2010/12/25
"PBOC To Use Interest Rates, Variable Reserve Ratios To Curb Inflation" from Wall Street Journal
"China's "prudent" monetary policy stance in 2011 - a shift from the moderately loose stance it has been following - will also incorporate credit and liquidity controls, and market operations, Hu Xiaolian, vice governor of the People's Bank of China, said at a recent conference, according to a statement on the PBOC's web site Friday."
2010/12/19
"Redback mountain" from The Economist
"But there remains considerable confusion abroad about China's intentions for the yuan, and debate at home about how fast and how far to go with internationalising the currency."
"So one theme of the debate covered in the report is how internationalisation can be achieved without liberalisation. It is, in this sense, a metaphor for Chinese politics, too."
"So one theme of the debate covered in the report is how internationalisation can be achieved without liberalisation. It is, in this sense, a metaphor for Chinese politics, too."
ラベル:
貨幣/currency,
人民元/yuan,
操縦/management,
中国/China
2010/11/16
2010/11/09
2010/11/07
2010/10/30
2010/10/29
"The Prime Minister and leaders from China, the United States, India, Russia, Japan, Korea and the ASEAN states are likely to stick to the buzzword of "connectivity" during tomorrow's official East Asia Summit, but side meetings will grapple with China's undervalued currency and territorial disputes over the South China Sea." from Sydney Morning Herald
The problems are currency and sea.
ラベル:
貨幣/currency,
人民元/yuan
2010/09/15
人民元の俊敏性
人民元は2010年6月19日の米ドルとのペッグ制を放棄以降、約3ヶ月の間にドルに対して1.18%上昇。そして中国人民銀行が設定する基準値が2005年7月の元切り上げ後の最高値に達した模様。9月13日に基準値が初めて6.75元台に設定されたが、14日には6.74元台を無視し、一気に6.73元台に上昇。
人民元は俊敏に動いている。
人民元は俊敏に動いている。
ラベル:
貨幣/currency,
人民元/yuan
2010/07/22
円の25年前と人民元の25年後
2010年、円は、米ドルに対して5%上昇したが、 では人民元は? 約1ヶ月前の6月19日に、中国人民銀行は人民元の改革を進め、為替レートの柔軟性を高めると発表した。そしてこの発表後から1ヶ月経って、 0.8%米ドルに対して上昇。この変化の幅は、まるで微調整。それほど、為替レートの変動はゆっくりで、限定的。そしてアメリカのチャールズ・ シューマー上院議員は、この変動ペースに不満足。はたして人民元はどこを目指すのか?
2年前の2008年7月から開始された、米1ドルに対して6.83元と固定されたドルとのペッグ制を放棄した人民元はどの程度影響を与えるのか?例えば「世界経済の不均衡 」という状況に、人民元の上昇は効果的な解決策となりうるのか。その疑問の前に、そもそも、中国は人民元をどれほどのペースで、どこまで切り上げるつもりなのだろう?
人民元は、中国国内の経済を痛めない、そして深刻な問題が発生しないペースと幅で上昇する。中国は、日本の急激な円の切り上げの教訓を知っている。知っていなくても、ゆっくりなんだろうけど。
円は、1985年のプラザ合意の後に、急激に上昇した。プラザ合意は1985年の9月22日に発表され、その翌日の月曜日に米1ドルが235円から約20円下落し、215円に。11月25日には200円を記録し、1年4ヶ月後の1987年1月19日に150円へ。この激しい円の上昇に反応して、円高による不況が始まった。その防止のために低金利政策が取られたが、その結果、不動産、株式への投機が高まり、バブルが発生する。結局1990年前後に株、土地の価格が急速に下落し、多数の投資家が資産を失うと同時に後にやっかいな不良債権などの問題が発生し、現在に続くデフレの状況がバブル崩壊以後、20年近く続いている。バブルの影響を今でも受けているわけで、その根源は通貨の大幅な変動にあった。通貨の変動は、当時は気づかないかもしれないが、後の数十年の経済状況を混乱させる効力があった。
中国も、日本のように通貨の急激な上昇が輸出産業を苦しめ、短期的に過剰な投機を刺激するとともに、ヘタすれば、将来デフレのような問題に発展する可能性もある。通貨の政策には慎重な、長期的な視点が欠かせない。日本のように、数十年も賃金が上昇しない状況になると、なにより社会のテンションが下がって、活気が失せる。つまり元がかつての円のように急上昇するのは、中国とって理想的ではない。
そして中国の産業構造からして、元の急激な切り上げは、ダメージが大きい。中国は輸出産業に頼っているため、急速な元の切り上げは、国内輸出企業にインパクトのある打撃を与える。通貨の切り上げで国内企業の成長が停滞すれば、企業は雇用を止め、さらに従業員の解雇をしなければいけない。この状況を当然中国、そして元気の無い世界の国々も望まないし、中国の経済活動をカバー出来ない。
アメリカからすれば、過去の日本のように、 さっさと通貨をアメリカが恩恵を受けるレベルまで切り上げて欲しいのかもしれないが、それをすれば中国経済がかつての日本のようになってしまうおそれがある。いくら元の切り上げが 「世界経済の不均衡」の解決に向かうとしても、 国内経済の成長が止まり、そして問題が発生するなら、中国は元の切り上げを急がない。中国は国内の経済状況と照らし合わせ、問題が発生しないペースで通貨を上昇させていく、つまり中国は国内の問題を優先する。
では、中国はなぜ人民元を米ドルとのペッグを放棄したのか?何か中国に良いことがあるのか?1つは、米ドルとのペッグ制を止めたことによって不当にコントロールされた通貨を通して輸出企業が利益を得てるという批判に応えたこと。この調子だと再び、批判されるかもしれないが。2つ目は、中国は世界最大の米国債保有国だが、ドルとのペッグ制を放棄して、米ドルの下落のリスクをもろに受けるような状況から、例えば、米ドルのリスクを分散するような自由な通貨政策が可能になった。最後に、金利を上げない代わりに、通貨高によって原油や石炭などの輸入品の価格下落を通じてインフレーションを抑えることが出来る。人民元の改革を通して、中国は徐々に自分たちの望むシステムを構築している。
25年前のプラザ合意を現代から眺めたら、結果的に、日本の今日の生活に大きな影響をもたらしている。プラザ合意のインパクトはすごかった。その教訓は中国の参考資料となっている。そして中国は、これから過去の日本の過ちに陥らないように進んでいく。25年後に、今回の中国の為替政策にどのように判断されるのか。
もしかして、25年後に中国の今回の為替政策が経済の停滞を生む原因として参考資料となったりするのかな。
2年前の2008年7月から開始された、米1ドルに対して6.83元と固定されたドルとのペッグ制を放棄した人民元はどの程度影響を与えるのか?例えば「世界経済の不均衡 」という状況に、人民元の上昇は効果的な解決策となりうるのか。その疑問の前に、そもそも、中国は人民元をどれほどのペースで、どこまで切り上げるつもりなのだろう?
人民元は、中国国内の経済を痛めない、そして深刻な問題が発生しないペースと幅で上昇する。中国は、日本の急激な円の切り上げの教訓を知っている。知っていなくても、ゆっくりなんだろうけど。
円は、1985年のプラザ合意の後に、急激に上昇した。プラザ合意は1985年の9月22日に発表され、その翌日の月曜日に米1ドルが235円から約20円下落し、215円に。11月25日には200円を記録し、1年4ヶ月後の1987年1月19日に150円へ。この激しい円の上昇に反応して、円高による不況が始まった。その防止のために低金利政策が取られたが、その結果、不動産、株式への投機が高まり、バブルが発生する。結局1990年前後に株、土地の価格が急速に下落し、多数の投資家が資産を失うと同時に後にやっかいな不良債権などの問題が発生し、現在に続くデフレの状況がバブル崩壊以後、20年近く続いている。バブルの影響を今でも受けているわけで、その根源は通貨の大幅な変動にあった。通貨の変動は、当時は気づかないかもしれないが、後の数十年の経済状況を混乱させる効力があった。
中国も、日本のように通貨の急激な上昇が輸出産業を苦しめ、短期的に過剰な投機を刺激するとともに、ヘタすれば、将来デフレのような問題に発展する可能性もある。通貨の政策には慎重な、長期的な視点が欠かせない。日本のように、数十年も賃金が上昇しない状況になると、なにより社会のテンションが下がって、活気が失せる。つまり元がかつての円のように急上昇するのは、中国とって理想的ではない。
そして中国の産業構造からして、元の急激な切り上げは、ダメージが大きい。中国は輸出産業に頼っているため、急速な元の切り上げは、国内輸出企業にインパクトのある打撃を与える。通貨の切り上げで国内企業の成長が停滞すれば、企業は雇用を止め、さらに従業員の解雇をしなければいけない。この状況を当然中国、そして元気の無い世界の国々も望まないし、中国の経済活動をカバー出来ない。
アメリカからすれば、過去の日本のように、 さっさと通貨をアメリカが恩恵を受けるレベルまで切り上げて欲しいのかもしれないが、それをすれば中国経済がかつての日本のようになってしまうおそれがある。いくら元の切り上げが 「世界経済の不均衡」の解決に向かうとしても、 国内経済の成長が止まり、そして問題が発生するなら、中国は元の切り上げを急がない。中国は国内の経済状況と照らし合わせ、問題が発生しないペースで通貨を上昇させていく、つまり中国は国内の問題を優先する。
では、中国はなぜ人民元を米ドルとのペッグを放棄したのか?何か中国に良いことがあるのか?1つは、米ドルとのペッグ制を止めたことによって不当にコントロールされた通貨を通して輸出企業が利益を得てるという批判に応えたこと。この調子だと再び、批判されるかもしれないが。2つ目は、中国は世界最大の米国債保有国だが、ドルとのペッグ制を放棄して、米ドルの下落のリスクをもろに受けるような状況から、例えば、米ドルのリスクを分散するような自由な通貨政策が可能になった。最後に、金利を上げない代わりに、通貨高によって原油や石炭などの輸入品の価格下落を通じてインフレーションを抑えることが出来る。人民元の改革を通して、中国は徐々に自分たちの望むシステムを構築している。
25年前のプラザ合意を現代から眺めたら、結果的に、日本の今日の生活に大きな影響をもたらしている。プラザ合意のインパクトはすごかった。その教訓は中国の参考資料となっている。そして中国は、これから過去の日本の過ちに陥らないように進んでいく。25年後に、今回の中国の為替政策にどのように判断されるのか。
もしかして、25年後に中国の今回の為替政策が経済の停滞を生む原因として参考資料となったりするのかな。
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円/yen,
貨幣/currency,
管理/management,
人民元/yuan
2010/07/02
千里の道も一歩から「人民元の国際化」
人民元決済の試行地区の拡大は、人民元の準備通貨への「小さな」ステップだが、それは千里への道へつながってる。6月18日付けのFinancial Timesのブログ「Beyond Brics」にそのことが。
2009年7月以来、上海や広東省エリアでは国際貿易の人民元決済が可能であったが、そのエリアを20省拡大する。NAC国際会計グループが運営するサイト、「NAC Global .NET ~総経理のための香港・中国・東南アジア法令情報~」で、省の詳細が分かる。
じゃ世界では、人民元の決済は始まっているのか?
2010年4月17日に中国とベネズエラが協定に調印した際に、中国は約200億ドルのうち半分を人民元建てで融資する。 詳しい協定の内容はこちら「エイジアム研究所」
始まってるし、南米で。あのベネズエラで。
今後、中国はアジア大陸内で交通網の発達のおかげで貿易の繋がりがこれまで以上に強くなるから人民元の国際化のスピードもさらに加速するでしょ。The Economistのアジアに関するブログ「Banyan」にそのことが。この記事の中で、中国と中央アジ アの貿易は1990年に1億6000千万ドルだったが、2006年には70億ドルへと急増したんだと。16年の間に日本円で、だいたい6000億円の増加、ちなみに今日のレートで。(1米ドル = 87.0625109 円)
交通網が整い、中国が中央アジア、あるいは中東の諸外国との関係を政治的にも強くしていけば(もうしているんだろうけど)、人民元はより多くの国で決済される可能性が当然ある。そういう方向の流れで、国内の人民元決済拡大があった。
ドルやユーロがグラついている時期に、着実に人民元の影響、効果、存在感を諸外国にアピールしてるでしょ。あと、今現在、為替相場荒れてるみたいです。
2009年7月以来、上海や広東省エリアでは国際貿易の人民元決済が可能であったが、そのエリアを20省拡大する。NAC国際会計グループが運営するサイト、「NAC Global .NET ~総経理のための香港・中国・東南アジア法令情報~」で、省の詳細が分かる。
じゃ世界では、人民元の決済は始まっているのか?
2010年4月17日に中国とベネズエラが協定に調印した際に、中国は約200億ドルのうち半分を人民元建てで融資する。 詳しい協定の内容はこちら「エイジアム研究所」
始まってるし、南米で。あのベネズエラで。
今後、中国はアジア大陸内で交通網の発達のおかげで貿易の繋がりがこれまで以上に強くなるから人民元の国際化のスピードもさらに加速するでしょ。The Economistのアジアに関するブログ「Banyan」にそのことが。この記事の中で、中国と中央アジ アの貿易は1990年に1億6000千万ドルだったが、2006年には70億ドルへと急増したんだと。16年の間に日本円で、だいたい6000億円の増加、ちなみに今日のレートで。(1米ドル = 87.0625109 円)
交通網が整い、中国が中央アジア、あるいは中東の諸外国との関係を政治的にも強くしていけば(もうしているんだろうけど)、人民元はより多くの国で決済される可能性が当然ある。そういう方向の流れで、国内の人民元決済拡大があった。
ドルやユーロがグラついている時期に、着実に人民元の影響、効果、存在感を諸外国にアピールしてるでしょ。あと、今現在、為替相場荒れてるみたいです。
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交通/traffic,
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