2012/01/21

日産、メキシコを輸出拠点に

日産自動車はメキシコに年産60万台の新工場を建設する方針を固めた。2013年末から順次、稼働する。投資額は20億ドル(1560億円)規模。既存工場と合わせた同国での生産台数は130万台に倍増し、日本国内での生産台数を上回る。メキシコを米州全域をカバーする輸出拠点に位置づけ、すでに日本を上回る中国の生産台数も2倍に引き上げる方針。新興国への生産シフトが加速、自動車メーカーの海外現地生産は新たな段階に入った。

日本の自動車メーカーは日米貿易摩擦などを背景に、米国など市場の大きい国での現地生産を拡大してきた。自由貿易協定(FTA)や広域経済圏の枠組みを活用し、コスト競争力のある国を輸出ハブに位置付けて集中生産する日産の取り組みは、自由貿易体制下での車の新しい造り方となる可能性がある。

メキシコはブラジルを含む南米南部共同市場(メルコスル)や、北米自由貿易協定(NAFTA)を含め40カ国以上とFTAを結ぶなど積極的な通商戦略を展開。環太平洋経済連携協定(TPP)への参加も表明した。日本もFTAを締結済みで、自動車用部品の関税はほぼ撤廃される。

マツダやホンダもメキシコに新工場を建設する計画で、今後は部品や素材メーカーのメキシコシフトも進みそうだ。日経より。

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