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2013/01/17

2012/09/04

街の行動原理

9月24日までパリで、現代美術界の巨匠ゲルハルト・リヒターの数多くの作品を鑑賞出来る。ロンドン、ベルリンを巡ったドイツ人画家リヒターの回顧展がパリのポンピドゥーセンターで開催中だ。夏から秋へと徐々に街の姿が変わるこの時期に、リヒターの展覧会に訪れることができるというのはなんとなく羨ましい。

「パノラマ」というタイトルのこの展覧会は80歳になったリヒターを祝った企画もので、特にパリでの展示で見逃せない作品は、ロンドンのテートモダン、ベルリンの新国立美術館では出品されなかったポンピドゥーのみの展示のS.with Childという作品。ポンピドゥーでリヒターが描く母と子の喜びに巡り会える。そしてこの喜びはパリの街に住む人々に繋がっている。

これまで自分が経験した展覧会の記憶は、街の記憶と繋がっていることが多い。忘れることが出来ないほど興奮した展覧会の記憶は、いつも街の記憶と一緒だった。というより、その展覧会のことを思い出すと、自然と街の断片が浮かんでくる。美術館近くの路地や公園、あるいは道ばたの樹木、カフェでリラックスしている人々など脈略のない対象がどっと溢れるように思い出す。自分がそこまで意識していなかった対象まで記憶があることに不思議だった。今振り返るとそれは、美術と街が有機的な関係だからなのかもしれない。その街に住む人々が受け継ぐ文化への想いが美術館、道、レストランなど街の至る所にまで行き渡っていると思った。だから、街が目指した共通の文化というものを自分は街のあちこちで感じていたのかもしれない。そういう意味でも美術館の展示場も街の一部だ。

ベルリンとローマでの展覧会の経験は強烈だった覚えがある。そこで出会った展覧会を思い出すと、今でも街の空気感さえ蘇ってくる。

初めてベルリンを訪れたときに向かったユダヤ博物館の「10+5=God The Power of Numbers and Signs」 という展覧会で、これまでの「展覧会」という概念が完全にひっくり返ったの記憶している。これまで展覧会というものは「広いスペースに見せ物を配置するもの」と なんとなく思っていたけど、ユダヤ博物館でのこの展示を経験した後は全く違うものになっていた。そしていつもこの展覧会の事を思い出すと、鉄道の時刻表やカフェのメニュー表、ドイツの新聞写真のレイアウトなどを思い出す。日本で出会う事の無かったディティールの丁寧さにすごみを感じた。

そして数年後に身震いをした展覧会の経験は、イタリアのローマだった。ボルゲーゼ美術館での「Caravaggio – Bacon」展。贅を極めた大理石の館の中にベルニーニの彫刻、それを囲むようににカラヴァッジョとフランシス・ベーコンの絵画が展示されていた。ゴージャスで濃密な空間の中で圧倒されたことを思い出す。

展覧会は街のセンスが瞬間的に切り取られているようで、その街に住む人々が何を尊重し、どういことに価値を見いだしてきたのか、そういうことが瞬間的に伝わることがある。ローマの街の態度は明確で、ゴージャス極まりない。

2010/10/09

香港でのある展覧会場

 これらが良かった。シンプルな構成で、キレを感じた作品たち。






2010/09/08

サイバーサイクルシティ、台北

COMPUTEX TAIPEIは、台北で開催される国際的なコンピューター展示会でドイツのハノーファーで開かれる「CeBIT」に次ぐ、世界第2位の見本市。1980年に始まったCOMPUTEX TAIPEIは、今年で30周年を迎えた。

Taipei Computer Applications Show(台北電脳応用展) は、今年の8月に台北で開催された携帯や電子端末などの電子機器を紹介するイベントで、今年で開催が20回目となる。

Digital Taipei 2010というデジタルコンテンツの見本市は台北で今月の9月6日から始まった。ゲームデザイン、アニメーション、携帯アプリなどのデジタルコンテンツに関連した見本市。出品者とバイヤーの数が去年に比べ2倍に増加。中国、マレーシア、タイ、ロシア、日本、韓国からの参加者があり、この見本市は今年で2回目だ。

台北はこれからサイバーシティへ進むと思った。

最後に、もうひとつ台北で開催される見本市の紹介。台北は1987年以来、台北国際サイクルショーを開催し世界有数の見本市となっている。2010年の海外からの展示数は216社で、国内は678社。そして海外バイヤー数は、5160人。国内のバイヤーが24808人、一般客数が2551人。バイヤー、一般客含めて32388人が訪れている。

台北はこれからサイバーサイクルシティへ突進すると思う。

2010/09/01

長春社文化古蹟資源中心の文化遺産保存活動

とある本屋で目に入ってきたのがこの下の写真の紙媒体。デザイン、構成、色使い、紙質がその他大勢の紙媒体と異なり、気になって手に取った。これは、長春社文化古蹟資源中心という香港の文化遺産を伝える活動をしている組織が主催する展覧会「利民生活展」に関連した「利民生活報」というものだと分かった。この「利民生活報」は香港島の上環にある「永利街」のコミュニティのことを扱っている小型な新聞といった感じ。そしてこの永利街は、香港の歴史的建造物として保存を望む場所として知られている。


この「利民生活報」には、東京の世田谷にある深沢環境共生住宅を優れたコミュ二ティ形成例として紹介している。この深沢環境共生住宅は、この候補地にあった老朽化した都営深沢2丁目アパートを建て替える際に、いかに長年の間に形成された地域のコミュニティを壊さずに住居を建築できるか、そして環境への負荷を減らし、生活の質を上げるために緑、水、光などの自然環境をどのように利用するかといった点が考えられた。 その他に「利民生活報」は、大学教授のインタビューや永利街周辺の通り、公園、印刷屋などを紹介している。

下の写真の右上部分のアップ























































そしてこの展覧会に行ってきた。この「利民生活展」は香港島の西營盤(Sai Ying Pun)で2010年8月14日から10月9日まで行われおり、地上階は写真パネルと中環と上環の街の模型が展示されている。1階には建物の小型な模型が液体と共に入っている瓶が数個天井から連続的に吊り下げられていた。またこの一階から天井を見ることが可能でこの建造物がかなり古いことが分る。この展示が行われている建物は、1922年に建造された贊育(Tsan Yuk)病院の一部分を再利用した建造物で、1階から古い建造物の構造を知ることが出来る。さらに一階には、かなり古いと思われる椅子とテーブルがあり香港の繁華街ではなかなか味わえない「モノ」の古い良さがあった。

スタッフの方にいつから香港文化を伝えていく活動を始めたのかと尋ねると、5年前の2005年からだと分かった。そしてこの「利民生活展」に関連して、詩の作品を募ったり音楽会などのイベントも開催。またワークショップや文化遺産ツアーは広東語でしか行われていないとのこと。























その後、長春社文化古蹟資源中心が以前にワークショップを行ったことがある上環の永利街の偉志印務公司(Wai Che Printing Company)を訪ねた。すると仕事中にも関わらず、ご主人と奥さんが活版印刷の活字や文字見本を見せてくれた。そして会話している最中にふと、「利民生活報」はここで印刷されたのだろうかという疑問が浮かんだのだった。































長春社文化古蹟資源中心利民生活展」2010年8月14日〜10月9日
開館時間:火曜日〜土曜日、午前10時〜午後6時
休館日:日曜日、月曜日、祝日
場所: Annex Block, 36A Western Street, Sai Ying Pun, Hong Kong
香港西營盤西邊街36A後座