この「利民生活報」には、東京の世田谷にある深沢環境共生住宅を優れたコミュ二ティ形成例として紹介している。この深沢環境共生住宅は、この候補地にあった老朽化した都営深沢2丁目アパートを建て替える際に、いかに長年の間に形成された地域のコミュニティを壊さずに住居を建築できるか、そして環境への負荷を減らし、生活の質を上げるために緑、水、光などの自然環境をどのように利用するかといった点が考えられた。 その他に「利民生活報」は、大学教授のインタビューや永利街周辺の通り、公園、印刷屋などを紹介している。
下の写真の右上部分のアップ |
そしてこの展覧会に行ってきた。この「利民生活展」は香港島の西營盤(Sai Ying Pun)で2010年8月14日から10月9日まで行われおり、地上階は写真パネルと中環と上環の街の模型が展示されている。1階には建物の小型な模型が液体と共に入っている瓶が数個天井から連続的に吊り下げられていた。またこの一階から天井を見ることが可能でこの建造物がかなり古いことが分る。この展示が行われている建物は、1922年に建造された贊育(Tsan Yuk)病院の一部分を再利用した建造物で、1階から古い建造物の構造を知ることが出来る。さらに一階には、かなり古いと思われる椅子とテーブルがあり香港の繁華街ではなかなか味わえない「モノ」の古い良さがあった。
スタッフの方にいつから香港文化を伝えていく活動を始めたのかと尋ねると、5年前の2005年からだと分かった。そしてこの「利民生活展」に関連して、詩の作品を募ったり音楽会などのイベントも開催。またワークショップや文化遺産ツアーは広東語でしか行われていないとのこと。
その後、長春社文化古蹟資源中心が以前にワークショップを行ったことがある上環の永利街の偉志印務公司(Wai Che Printing Company)を訪ねた。すると仕事中にも関わらず、ご主人と奥さんが活版印刷の活字や文字見本を見せてくれた。そして会話している最中にふと、「利民生活報」はここで印刷されたのだろうかという疑問が浮かんだのだった。
長春社文化古蹟資源中心 「利民生活展」2010年8月14日〜10月9日
開館時間:火曜日〜土曜日、午前10時〜午後6時
休館日:日曜日、月曜日、祝日
場所: Annex Block, 36A Western Street, Sai Ying Pun, Hong Kong香港西營盤西邊街36A後座
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