エビ反りの男性に次の電車を待つという選択肢はなかったのかなと思い、昔読んだ本を思い出した。それは「香港返還」という本で、この中に登場した人は、余裕のある人達だったなと記憶している。この本は、著者が大学時代の1981年から1982年の間に香港に留学し、その後、大学の同級生達を訪問し、彼らがどのような人生を送っているのかインタビューを行ったもの。香港返還に対してエリートの香港人がどのような決断をして、どのような行動を取ったのか垣間見ることが出来る本だった。読後に感じたのは彼らの余裕のある心構えだった。彼らは自分の決断に自信を持っていて、自分で人生を選択したということで生まれる自負のような、しっかりと自分の人生と付き合う余裕さがあるように感じた。覚悟、そして決断したからこそ生まれる余裕。彼らに共通しているのは、自分達の選択肢を見極め、決断していることだった。例えばオーストラリアに移住した香港人女性の「私がもし香港に残って、この二年間不動産会社を続ければ、もしかしたら数千万、いや数億のお金が儲けられるかもしれません。しかしどんなにお金を払っても、香港では買えないものがあります。それはいざというときの''保証''です。私はその保証がほしいのです。人生には、その時々でやるべきことが決まっているものです。適切なときに行動を起こさなければなりません。代価はどうであれ、今やらなければ、機会を逃してしまう」という言葉には、数ある選択肢から自分でその道をピックアップしたというスタンスが余裕を感じさせる。
広島カープの黒田投手にも余裕を感じた。メジャーに残る選択もあったが、カープを選ぶ。難しい選択なだけに、決断には深い想いが宿る。そしてその誰にも共有出来ない自分だけの想いが、余裕を生み出している気がする。自分の立ち位置を明確にし、より精神的にも身体的にも余裕を持って野球に臨めると思う。「カープで野球をする事の方が一球の重みを感じれるんじゃないかなと自分自身で判断した」という黒田投手の言葉。一球の重みを感じるためにカープを選ぶクールさは誰も真似出来ない。
広島カープの黒田投手にも余裕を感じた。メジャーに残る選択もあったが、カープを選ぶ。難しい選択なだけに、決断には深い想いが宿る。そしてその誰にも共有出来ない自分だけの想いが、余裕を生み出している気がする。自分の立ち位置を明確にし、より精神的にも身体的にも余裕を持って野球に臨めると思う。「カープで野球をする事の方が一球の重みを感じれるんじゃないかなと自分自身で判断した」という黒田投手の言葉。一球の重みを感じるためにカープを選ぶクールさは誰も真似出来ない。
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