熊本市の鶴屋百貨店が2011年3月11日開業予定の九州新幹線の効果で、外国人の旅行客が増加すると見込み、その「備え」として外国人案内所や商店街の情報を準備しているらしいが、どれほどの外国人が来るのだろう?
このニュースを読んで、どの程度の外国人が「九州」を認知し、またどんなイメージを持っているかと思った。
もう実際にあるけど、例えば「東京と大阪が新幹線で結ばれた」というニュースは外国人観光客を増やす気がする。共に外国の都市と繋がっている成田空港と関西国際空港があり(繁華街から遠いけど)、なにより東京、大阪(関西一帯)はキャラが強い。
強調したいのは人を呼ぶには、「キャラ」が大事で、そして外国人を九州に呼び込むにはインパクトのある「九州のキャラ」が必要。だからこそ九州新幹線も「九州のキャラ」を強くする存在になって欲しい。
話は少しそれるけど、福岡が「アジアの玄関口」と呼ばれるが、「玄関口」という字面の響きがボケっとしてて、積極性に欠けるイメージ。だから「アジアの玄関口」では、キャラ立ち出来ないと思う。
話は、九州のキャラに戻って、九州といえば「DJな島」。レコードがない時代からすでにDJをしていたのが「九州」というのが自分の中での九州のキャラ。唐突にDJと言ったけど、九州は大昔から中国大陸と交易をしていた。あの金印が発見されたのは福岡の志賀島。そして中国との貿易、また南蛮貿易を通じてスペイン、ポルトガル、そして長崎の出島を拠点にオランダ、欧州の文化を自分達なりに解釈して、自国のものと上手く組み合わせ、効果的にミックスしてきた。蘭学もそんなDJ作業から生まれた学問だと思う。これがDJな島、九州のキャラ。だから九州=DJ島は、中国、韓国、スペイン、ポルトガル、オランダなどの文化が混ざった上に成り立っていて、多くのDJが大昔から多く存在していた。特に長崎の「出島」はDJにとって当時最先端のハコだったと思う。当時、高野長英もわざわざ音源を求めて長崎留学している。
例えばカステラは「DJ島」から生まれたもので、ポルトガル経由の長崎育ち。カステラは、これまで宮沢賢治、永井荷風、斎藤茂吉、与謝野晶子、そして向田邦子といったクリエーターに出会っている。今では「生カステラ」まで存在して人気だということを考えるとカステラはサンプリングの素材として一流。さらに「韓国マッコリ長崎カステラ」というものまで登場している。
だから九州新幹線には交流を活性化せさ、九州に将来、「テクノカステラ」みたいな面白いものが誕生するような島にして欲しい。九州には多くの島があり、それらの島々は韓国、台湾のすぐ近く。五島列島の西には済州島、朝鮮半島が位置する。そして南西諸島の すぐ南には台湾。九州新幹線が博多港や鹿児島発のフェリーなどのローカルな交通と緊密に連携して、それがスムーズに韓国や台湾などと繋がる流れが出来るとより人々の動きが盛んになる。だから九州新幹線を考える際に、「九州」だけに絞らずに、朝鮮半島、済州島、上海沿岸、南西諸島、台湾まで含めたエリアで 九州新幹線がどれだけ影響を与えることが出来るかその可能性を高めていくことが大事だと思う。
現在、福岡と東南アジアの空の接続は良くて、福岡空港には多くのアジアへのフライトがある。大連、瀋陽、北京、青島、上海、武漢、広州、香港、台北、ソウル、釜山、済州島、ハノイ、ホーチミン、バンコク、シンガポール、マニラ、そしてグアム。一方で鹿児島空港はソウルと上海の国際線フライトの2つ。けれど90分で鹿児島空港から仁川国際空港に行けて、各国と繋がる。今後、海と空と陸の交通が充実していけば多様な交通ルートが生まれる。
最後に福岡は特に芸能人が多くて、熊本はファッション関係者が多いらしい。昔の画家だと黒田清輝、藤島武二、青木繁、古賀春江が九州出身。つまり九州は昔から強いキャラ を輩出している。それは九州の人にあれこれ自分なりにミックスして、組み合わせてキャラの強いものを生み出すDJ気質が伝統的にあるからだと信じている。九州新幹線は周辺とミックスしてDJ島を盛り上げるチャンスがあると思う。
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